外から
壘の[#「壘の」はママ]上に横たへる
私は或日珍らしくも無い
えたひの知れぬ此ひと時の衰へよ、
限りない物思ひのあるような、空しさ。
目まぐるしい
私は或日、
太陽は
私は不思議な役割をつとめてるのでは無いか。
まいまいつむりの
私は蠅の群となつて舞ひに行く、
一寸
私は
…………………………
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砂鐵の臭の
○
午後の
影を
病の身を搖る儘に。
音も無く若葉の匂を煙らす
永い間の
重く夢を
鳥は青い
春は微笑んでゐるのかも知れないけれど
さけ
(四月)
青空文庫の奥付