この日
末吉 安持
君うつくしく
幸
(
さち
)
ありと、
おもへば
魂
(
たま
)
はくづるゝに、
なまじい罪は負ひつゝも、
君は死にきと
眼
(
め
)
を閉ぢて、
痩せたる胸を撫づるなり。
もとより心いつはらぬ
ふたりが恋のくちつけは、
法
(
のり
)
の父上母うへの
御国
(
みくに
)
にゆりぬ、君はいま
むくろぞひとに
委
(
ゆだ
)
ねけめ。
されども君は
人妻
(
ひとづま
)
と、
整
(
とゝの
)
ひきよき妻がさね、
われ
咽喉
(
のど
)
ぶえは裂きもすれ、
沸
(
た
)
ぎる鉛は啣むとも、
えやは呼ぶべきわがつまと。
出典:青空文庫(
https://www.aozora.gr.jp/cards/001607/files/54500_66734.html
)
青空文庫の奥付
底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩
」国書刊行会
1991(平成3)年6月6日第1刷
入力:坂本真一
校正:フクポー
2018年12月24日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(https://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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